乳がん検診って何をするの?始める年齢とマンモグラフィ・エコーの違いをわかりやすく解説

「乳がん検診を受けた方がいいのは分かっているけれど、実際に何をするのか分からなくて足が向かない」——そんな声をよくお聞きします。今回は、乳がん検診で行うこと、受け始める年齢の目安、そしてよく質問をいただく「マンモグラフィ」と「乳腺エコー」の違いについて、できるだけわかりやすくお伝えします。

乳がん検診では何をするのか

乳がん検診は、大きく分けて次のような流れで行います。

  1. 問診 これまでの病歴、家族に乳がんにかかった方がいるか、月経の状況などをうかがいます。気になる症状(しこり、痛み、分泌物など)があれば、遠慮なくお伝えください。
  2. 視触診 医師が目で見て、また手で触れて、乳房やその周囲に変化がないかを確認します。
  3. マンモグラフィ(乳房X線検査)または乳腺エコー(超音波検査) 検査機器を用いて、視触診だけでは分からない乳房内部の状態を確認します。どちらを行うか、あるいは両方行うかは、年齢や乳腺の状態によって異なります。
  4. 結果説明 検査結果は、その場で分かる範囲をできるだけその日のうちにお伝えします。必要に応じて、精密検査(エコーでの再確認や針生検など)をご案内することもあります。

「痛かったらどうしよう」「恥ずかしい」と不安に思われる方も多いのですが、検査自体は数分〜十数分程度で終わりますので、身構えすぎなくて大丈夫です。

何歳から検診を受ければいいのか

日本では、40歳以上の方を対象に、2年に1回のマンモグラフィ検診が国の指針(対策型検診)として推奨されています。これは、40歳を境に乳がんにかかる方が増え始めることと、マンモグラフィによる検診で死亡率を下げる効果が確認されていることによります。

一方で、

  • 30代の方でも、しこりなど気になる症状がある場合
  • ご家族に乳がんにかかった方がいる場合
  • 過去に乳腺の病気を指摘されたことがある場合

などは、40歳を待たずに一度ご相談いただくことをおすすめします。「何歳から」という数字はあくまで目安であり、気になることがあれば年齢にかかわらず早めに受診することが、結果的に安心につながります。

マンモグラフィと乳腺エコー、何が違うの?

このふたつはよく混同されますが、それぞれ得意な部分が異なります。

マンモグラフィ(乳房X線検査)

  • 乳房を専用の機器で挟んで撮影するレントゲン検査です
  • ごく小さな石灰化(乳がんの初期のサインとなることがあります)を見つけるのが得意です
  • 40代以降、特に脂肪組織の多い乳房で威力を発揮します

乳腺エコー(超音波検査)

  • ゼリーを塗った乳房に超音波の機器をあてて、内部の状態を画面に映し出す検査です
  • 放射線を使わないため、被ばくの心配がなく、妊娠中や授乳中の方でも受けられます
  • 乳腺の密度が高い方(若い方に多い「高濃度乳腺」)でも、しこりを見つけやすいのが特徴です

どちらか一方が優れているというよりも、お互いの弱点を補い合う関係にあります。そのため、年齢や乳腺の状態に応じて、マンモグラフィとエコーを組み合わせて検査することも少なくありません。

なお、これらの検査は「撮影すること」だけでなく、「画像を正確に読み取ること(読影)」も同じくらい重要です。当院では、日本乳がん検診精度管理中央機構によるマンモグラフィ読影認定(評価AS)・乳腺エコー読影認定(評価A)を取得した医師が読影を行っておりますので、その点でも安心して検査を受けていただければと思います。「自分はどちらを受けたらいいの?」という点も、診察の中で一緒に考えていきますので、ご安心ください。

まとめ

  • 乳がん検診は、問診・視触診・画像検査(マンモグラフィ/エコー)・結果説明という流れで行います
  • 40歳になったら2年に1回の検診が一つの目安ですが、気になる症状があれば年齢を問わず早めの受診をおすすめします
  • マンモグラフィとエコーはそれぞれ得意分野が異なり、状態に応じて使い分け・組み合わせを行います

「この程度で受診していいのかな」と迷われる方こそ、ぜひ一度ご相談ください。早期発見が、乳がんと向き合ううえで一番の味方になります。